訪問看護に興味を持ち、転職を考えて悩んでいる人はたくさんいるかもしれない。在宅医療に興味があるが、飛び込む勇気がない人は転職後の不安があるのだろう。心配事としてあげられるのは、一人で患者さんの自宅を訪問した時に病状の判断が難しいと言う心配。一つの病棟での経験しかないので、あらゆる疾患を見て行かなければいけない訪問看護の現場では自分は務まらないかもしれないと思う人がいる。

しかしこれに悩む必要は無く、履歴書を見て採用する医師や看護師はそのことは十分理解している。そして経験年数をみればその人の看護のレベルも見当がつくのである。その上で採用しているのだから、無理をさせるようなことはない。最初の約3か月間は先輩スタッフと共に行動して、訪問する時の基本的なマナーや家族との変わり方・自分の立ち位置や患者さんと会話をする時の目線の高さなど、とても多くの事を教えてもらえる。そして状態が悪化している患者さんや緊急対応がある時にも、先輩スタッフが現場に連れて行ってくれるのでそこで対応の仕方が覚えられるようになっている。独り立ちした後は現場で一人で瞬時に判断を行わなくてはいけないが、最初のうちは悩む事もある。しかしそれをそのまま適当に終わらせるのではなく、その場で先輩看護師に電話などで判断を仰げばいいのだ。

訪問看護では状態が良くないからと、無暗に救急車を呼ぶことはしない。しかし苦しんでいる人を見はなすようなことも一切ない。最初から完璧な判断ができる人は一人もいないので、様々な場面に直面しながら少しずつ成長していけばいいのである。もし転職をお考えなら、前もって訪問看護について色々とチェックしておくと安心できるだろう。